まさる先生のブログ

新たな武道の境地を目指します

M&SSの再起動ー15(香港・マカオの後日談Ⅱ)

最終章に盛り上がりを欠く

食事を終わって、マイケルと二階堂警部とシンディ―が、後片付けをして会議室をきれいにし、警備の警官だけが被疑者と別室だ。

 

杉原さんが、本庁と話した感触を話す。

察庁も厚労も法務も罪状が明確なら本国(日本国内)で搾り上げたい様だ。

ただ被疑者の出身地には未通告でやりたいが、東京以外の人目の少ない所でやりたいと虫の好いことを考えて居るようだ。

 

それと証拠品の開封をどんな方法にするか、賛否が分かれて決まらないようだ。

我々も見たが、あんな容器にどんな仕掛けか本人の協力が無ければ手を付けられないという事fだ。

従って、今日の尋問は中止、素早くここから離れて所長や局長に火の粉が掛からないように配慮すべきと考えて居ます。

 

リュー所長が遠慮気味に発言

「確かに相手の誠意が感じられず、長期戦になりそうです、此れから動けば暗いうちに香港へ渡れます、シャトルバスを貸し切りは出来ますので動くなら早い方が好い」

 

「そうだね、総領事館に電話して滞留場所をキープして夜の間に渡りましょう」と杉原さんが決める。

 

神田さんが、スマホを出して

「私もM&SSに通報して置きます、総領事で空の便をキープ出来ますかね」

 思いがけない申し出

カンさんが

「私もご一緒しましょうか、まだ話して居ないことが多くありますから、参考になるかもしれません」と好意を示す

 

杉原さんが驚いて

「それは大変ありがたい申し出で、直ぐお受けしたいのですが内輪の話として、承諾して良いですか?と神田さんたちの顔色を見る。みんなが「うん」と頷き笑顔に成る。

 

シンディーさんが【私はぁ】見たいな顔で不満そうだが、リィー所長が顔を寄せてコソコソと話しかけ、シンディ―さんが笑顔の戻る。

 

カンさんにハグしたいような感じで、神田さん・二階堂警部・マイケルは満面の笑みで立ち上がり其々の職務に入る。所長も

 

「私も、局長に連絡して最悪の場合、職権でシャトルバスを押さえます」と所長が自分のデスクに向かい電話するようだ。

 

マイケルと二階堂警部は、其々の被疑者の部屋に向かい捕縄をしっかり結び、猿轡をさせマスクでカバーする。

 

二人を一緒にして一つの部屋に纏めマイケルが付き、二階堂警部は警備の警察官に礼を言い所長室迄一緒に行く。

 

カンさんとシンディ―は、何か相談事をしていたが笑顔で話が進んでいる様だ。

神田警視は、鈴木審議官に電話で経過を報告し、何処か計画の落としどころを模索している。

 

杉原さんは、香港の総領事に飛行機の手配と空港近くで小休止出来るかやっている。

 

所長は、局長を探して居たが、やっと居所が分かりスマホに電話を始めた。さっきカンさんと杉原さんからウイルスの種類と目的を聞かされ、愕然として

 

ヤン治安警察局長も驚愕

「ヤン局長、あの二人は国の指示で動いているテロの一味でした。

持ち物の小さな容器の中身を見るにはそれなりの施設で、機密の部屋で慣れたモノが電子顕微鏡でしか確認できない代物です。

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北太平洋に浮かぶリゾート地に悪だくみが近づいて居た危ないサイパン

目的はグアムの隣の島の水源に、病原菌のウイルスを散布すると脅迫する作戦の様です」

「何でそんな奴が紛れて来たんですかね、誰が言うのですか?」局長は機嫌が悪い。

 

「カンさんが何処へ連れて行けばいいのか何度も聞いて、中國の軍事基地の南沙の脇を真っすぐ南東に進めと脅すように言われたようです。

深度深いので行けないと突っぱねたが雰囲気がヤバいので、迷いながら途中で突き落とそうかと考えたが、相手が隙を見せないし相手が二人で一人で運転しながら抵抗できないので我慢した。

真っすぐは知らず蛇行していると、飛行場が見える所で本土の公安の巡視艇に捕獲されホットしたようです」

 

「南沙の傍は軍の警備のエリアなのに認識不足だな、海南島まで行かないのは理由が有るのかな、まぁそれは良いとして、どんな作戦」

 

「杉原さんたちは、ここにいるとマカオに迷惑が掛かりそうだから、暗いうちに香港へ渡り直行便で羽田に戻る様です。

若し夜のシャトルがトラブったりしたら、あの二人の事が表面化することも考え、極秘に移動させたいのです、シャトルのターミナルに一言入れて欲しいのですが?」と依頼する。

 

「それはお安い御用ですよ、所長が云っても同じ効果が有るでしょう、電話番号は?

それと4人のお役人は、上手く乗り切る気持ちと云うか気構えが有るので、上手くやって呉れそうですね、よろしく伝えて置いて下さい」

「はい000X000です、お願いします」と礼を言い切る。

 

杉原さんが、事務所に顔を出し、香港が万事OKという事でこっちの準備ができ次第出発にすることになった。

カンさんは私用で行動を共にするという事で、パスポートも持参しているので、香港で審査をすればOKだ、あの二人はパスポートを持って居るので問題なしだ。

 

所長が自分の車を出し、事務所の前に停めた。

シンディーさんのワゴンは被疑者二人と神田・マイケル・二階堂の警官と局長の部下二人も制服で警備のかたちで乗る。

 

所長の車に、杉原さんとカンさんが乗り先に動き出し、ベンツを待つ感じで徐行しながら、一般車が入れない場所から入境審査のエリアに入る。

 

警備の人間が2~3人寄ってきたが、リュー所長が手を上げ静止し後ろのワゴンから警察官が先に降りてドアの両脇を固める。

 

所長が事務所の当直に一言命令してカンさんの審査から始まり、日本人の役人4人も入国時の査証が有るのでOK

最後に被疑者のパスポートをマイケルと二階堂警部が提示しパス。

 

シャトルバスは乗客ゼロで、自働的に貸し切り状態で、所長が運転手に何か言葉を交わしていたが、OKと言った感じで、エンジンをかける。

シンディ―も乗り込みそう

シンディ―が入り口のステップに乗り、私も行きたい見たいなジェスチャーでみんなを笑わせ「また来てね。今度はお仕事でなく観光で来てください」と礼をする。

所長が「今回は楽しい経験でした、こんなことは滅多に体験できないことですが、皆さんの大きな気持ちが伝わり、私もツイツイ本気になってご一諸出来ました有難うございました」と丁寧に礼をする。

 

杉原さんが「今回は香港もそうですがマカオは私のファミリーが居る様な街になりました、お二人いや三人ですねお礼に日本へお招きできる機会を造りたいと思いますので、私がもう少し給料が上がるまで待ってください、神田さんたちはお金持ちですが私はまだ足りないので、お楽しみに」と笑わせる。

神田さんとマイケル二階堂の三人も同時に立ち「お世話になりました有難うございました」と声を揃えて挨拶しバスは軽くクラクションを鳴らして動きだす。

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まばゆいネオンが煌めき、マカオの町が次第に遠のく(^^♪