まさる先生のブログ

新たな武道の境地を目指します

M&SSの再起動ー31(着いた所は桜田門の隣)

 でこぼこコンビの様なワゴン車3台

宵の口の東京は、眩いばかりの光の海だがチグハグナ3台のワゴン車のエンジンを止めたのは薄暗い地下駐車場だ。

 

 前と後からすばやく降りたメンバーは、同じようなユニフォームで起立良、堺ナンバーのワゴン車を取り囲んでいる。

マルヨウのの三人は目隠しされて、縛られていたが同乗していた二人が猿轡を外して降りて行った。窓の外を見ると薄暗い所で、ジロジロ見る目が厳しく突き刺さる。

 

隣のワゴン車から、外国人の女性がみなと同じような服装で、堺ナンバーに近づき

フランス語で語り掛けたが、目をキョロキョロしただけで、誰も返事をしない。

 途端に、英語に切り替え「ノー・スピークか お前たち不審者で氏名不明、国籍不明・生死不明でビニール袋に詰めて、太平洋に流すだけだから!」とタンカを切った。

 

黒や紺の作業衣服のこの連中は誘拐犯か、強盗の類だろうか?硬くなって見ている。

 運転していた中国風の男が、英語で「我々は外事特権の査証を持っているから、こんな事すれば外事トラブルで国際問題になるから!」と怒鳴ってきた。

 

 二階堂警部と斎藤警部補、早坂巡査長が、ハッチドアを開け乗り込み、ポケットの所持品を個別に小袋に収納、マルヨウ①と記入し、ほかの隊員が中身を確認し外側に記入、バック・旅行ケースなどを駐車場に並べている。

不気味で薄暗い駐車場

二階堂警部と斎藤警部が、3人の足のロープを足幅に緩め外に引き出す。

スーザンが三人の顔を見ながら
「Do you want to erase them because they are clinging to your feet?」

「こいつら、足手まといだから消しますか?」とスマホに向かって大きい声で問い合わせているようだ~。

 

続けて(小声で今晩の宿泊と食事、取り調べの陣容などを協議している様だ)

 三人は(ヤバイグループに捕まったな)と喋っていた。二階堂警部は、中国語が堪能なのを知らないから、自由にしゃべっている。

 秘密の留置場

この駐車場は、地下2階で特別な造りになっている。10台の駐車場の奥に物置の様な質素なドアが有り、ドアを開けの脇のスイッチ押すと、細い廊下が有って、小部屋が幾つかあるようだ。

留置用の3部屋と、取り調べにも使える殺風景な部屋に事務所が設定されている、あまり使っていないので、今日の留守部隊が清掃してようだ。

 

スーザンが神田警視と一緒にチェックに行き、3畳ぐらいのコンクリートの作りでベットだけの殺風景な部屋だが、トイレとエアコンは付いている様だ。

 

斎藤警部補が二階堂警部に「あの車ですが、ETCカードの請求は杉田で降りたことになっていますが、どこか離れた場所に移動して処分した方が良さそうですね」と言った。

 

「あっつそうだな、分かった名護警視に報告して処置を決めよう」と留置部屋に走ってゆく。

 

名護警視は、前から決めてあったようで「中身をチェックして不審物の積載が有ったら証拠になるので、明日の朝からチェックしましょう」と返事。

「そうですね、ETCはクレジットですが明細が利用者に郵送されますね、杉田からどこかへ移動して放置しましょうか?杉田まで役所のカード走行し、出たら折り返しの時は、堺ナンバーについていたカードを差し込んで、後はそのまま放置しましょう、さっきあの車に乗ったメンバーはグローブを付けていたが、一応指紋をふき取って置きなさいよ」

 

「その処理は、斎藤くんと早坂くんにお願いしましょう、行くときはこのレンタカーと堺ナンバーで行って、帰りにレンタカーを返却してください」

 

「はイッ分かりました、今日は宿直室で仮眠し明朝早めに出発します、どの辺が良いでしょうか?」とつぶやく。

 

「少し離れて厚木のゴルフ場か海老名のSEのパーキング上でもいいいか、堺ナンバーが偽造で富士山ナンバーは所有者不明だから神奈川さんにお土産に上げましょうか?」 

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ナンバープレートも全国的にバラバラでここなら目立たないだろうな(^^♪


今晩は、三人を個別に留置し明日から取り調べ開始。所持品はこの事務所に保管して、今晩は四名の不寝番を置き、二名づつ交代する。所持品の身分証明書やビザ類は、M&SSの事務所でこの後検証するので、上に持って上がってください。

 

不寝番四名は、神田さんが決めていますので、この場でお知らせください。即神田さんが指名を読み上げ、夕食は上の会議室にティークアウトしていますので、好き嫌いを言わずに食べて下さい。食事が終わるまで、私と二階堂君がここで監視しますので交代してください。

「解散」の声でエレベーターに乗り切れない連中は、階段を競争の様に駆け上がっていった。「みんな元気だなぁ」と二人の幹部は羨ましそうだ。

 榊原さんにレスキュー

その夜、スーザンから榊原さんに連絡が入り

「先程、マルヨウを確保しました、未だ尋問にまともに答えないので、今晩幹部会議で検討しますが、都合が付けば明日の尋問に同席して頂けないか?」との要望が有った。

標的と見做された榊原さんに尋問に同席は心苦しいのですが~とスーザンも控えめだ。

 

と、言うより中国系の匂いがするので、榊原さんの語学力の助っ人を見込んでいる様だ。(榊原さんの奥さ中国語、英語・フランス語・ペルシャ語・日本語など語学の教師が出来る位、万能だ)

 

まさると相談した榊原さんは、了解の返事をしユウリンと子供たちにも声を掛けた。子供たちは、大喜びで絶対一緒に行くと張り切っていたが、ユウリンは別の考えがありそうだ。

 

観光旅行の合間に戻ってくると、彩音さんが何時生まれても可笑しくないほど切迫して居ることが心配で、居た方が良さそうだと言う事だった。

 

「従妹のの香織さんや、古川の叔母さんやお爺ちゃんたちが付いているが、何となく居て上げた方が良いように思う」という事だった。

 

この二人は、今回だけでなくアメリカやフランスでもやばい仕事して、外事特権を隠れ蓑に逃走し、インターポールにも手配中だった。

 

外事特権を保有して居ることは、公開されておらず不良旅行者扱いだったが、どこかの国の外務省が隠匿して悪事の処理を遣らしている様だ。

何処かの誰かが始末しても、騒ぎにはならない事案だ。