まさる先生のブログ

新たな武道の境地を目指します

M&SSの再起動ー9(ターゲットは2日前に動いたか?)

モーニングコール

8時過ぎホテルのモーニングサービスで、ラウンジに出てお茶しながら競馬場の先の中国珠江を眺めながら談笑していると、マイケルのスマホが着信を知らせる。

 

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眼下にマカオ競馬場が眺められるホテルが夜明けのひととき(^^♪


マイケルはまだ8時なのに早いなぁと思いながら、スマホを開く。

「もう食事終わったでしょう、さぁ仕事!シゴト!」と姉のスーザンがはやし立てる。

 

「何でよ、まだ8時だよ通勤途中だよぉ」と抗議する。

 

「時差ぼけだよ こっちは9時過ぎだよPCを開かないので電話したんだが、入国管理局が追跡中で、イワンと行動を共にしているアラブ系の人間が浮かんだんだよ」

 不明の医師に同行者

「分かりました、これから部屋で杉原さんたちと、ミーティングです」と立ち上がり

 

「名護警視に発破掛けられました、東京は9時過ぎだよって言うんですよ、イワンと一緒にアラブ系の人間が行動している様なんですよ」

 

「そうか、時間は誤魔化せないがトピックスが出たならやろうか、リーさんが来る前に確認して置こう」とグーさんに合図する。

 

3人は残りのコーヒーを飲み干して、背伸びする感じで身体を伸ばす。

 
着信している画像のパスポートはアラブ系の様な名前で、アラファト・チャンシ―の名前のパスポートがイワンが入国した日付けで、入国審査をパスしている。

 

「この情報は神田チームにも送っている筈だから、チェック項目に追加するだろうが、マイケルくんがスマホで確認してください」

 

「了解しました」と直ぐ短縮ボタンを押して

「お早うございます、神田さんたちもお食事は済みましたか?」と聞いて見る。

 

「うん今部屋に戻って、シャワーを浴びようかと話して居たところだよ、何かあった」

 

「朝一で、姉貴警視に時差の件で発破を掛けられ、部屋に戻ってミーティング中です、あのイワンに同行者がいるらしいのでPCのメールで確認してください、アラブ系の名前が有りますから確認の時、お願いします」

 

「分かった、時差かーのんびりした訳でもないが、リアルタイムでやり取りしたらこっちが不利だな、明日からは飯前にコンデションを整えようかね」と笑いながら

 

「分かりました、僕の方には遠慮してマイケルに絞ったな、出かけるにはお互いまだ早いが、交通関係は動いているから近くまで行って様子を見ようか、有難う」と切った。

 

「神田さんたちも食事を終わって、シャワーを予定して居ましたが早めに出てイミグレーション施設を視察し、定時に成ったら交渉に入る様です」

 

「そうだよね、時差はお互いに要注意だね、名護警視もマイケルにはズケズケ言うか、

リーさんが来る前に用意して、我々も早めにした降りようか、スマホトークして居場所を教えれば良いだろう」と身支度を始める。

 

身支度と言っても、ザック一つにノートPCと下着の替え位だから、簡単だ。案の定室内の電話がコールサインでフロントにリーさんが来たようだ。

 

9時前だが、彼女も早く行動するだろう、スポーツまんは時間厳守モラルだ。

川渡の師匠が激励

マイケルのスマホに、川渡のまさるからLINEが着信。


「香港マカオで遊覧している様だね、お楽しみください」と皮肉っぽい第一声!

 

「スーザンから彩音さんにチラリと情報があり、私も昔そのルートで海伝いに海南島まで追ったことが有りました」

 

「今、香港からマカオ迄の海上橋のルートに足跡が残って居るか、後20分位で、港珠澳大橋 のイミグレーション施設に、旅券審査のスキャンデーターを閲覧できるか交渉に入ります」と具体的にはなす。

 

「そうか、マカオは香港管轄の筈だがパスポートのチェックが有るんだねぇ」と書いて

 

「昔はフェリーだったが、マカオで日本語の上手な人にお世話になって、高速船を手配して貰ったなぁ」と書いてある。

 

「まさか李·香士【リー・コーシ】さんでは無いでしょうね」と聞いてくる。

「えっ何で知っているの?元気だったかい?」とトーク

師弟が辿るマカオの道

「いやぁお爺さんは5年前に亡くなり、いまお孫さんが派遣会社を継いで、私たちもお世話になって居ます」

「まさか李·香士【リー・コーシ】さんでは無いでしょうね」と聞いてみると

「えっ何で知っているの?元気だったかい?」とトーク

 

「いやぁお爺さんは5年前に亡くなり、いまお孫さんのリー・シンディ―が目の前にきました」

「随分リアルだね、お世話になって居るの?あの頃学生だったのシンディ―さんか」

「はい、ご挨拶して続きは後で連絡します」

 

フロントから見えるロビーの脇で手を挙げている、シンディ―は正装のように薄いブルーの上下のパンツスタイルで、低めのヒールに小さなバックを抱えている。

 

男組3人は圧倒有れた雰囲気だが、気を取り直して

「お早う御座います、お嬢様」と杉原さんがお道化た挨拶で笑わせる。

 

グーさんも、従妹の正装に目を見張り
「今日はお見合いですか?」と冗談を言う。

 

「お早うございます、もうお嬢様と言われる年では在りませんが、今日も宜しくお願いします」と静かに頭を下げて礼をする。

 

三人もアワ立って礼をすると、シンディ―は既に出口に体を捻って歩き出す。

 

マイケルが杉原さんの顔を見て、スマホの画面を翳す、頷くのを確認してシンディ―の脇に並びかける

「先ほど私の師匠からLINEが入り、リーさんのお知り合いかもしれないのでご確認したいと思いましてと、スマホの画面を見せる

 

画面は「随分リアルだね、今回もお世話になって居るの?」の画面だ。

 

「このかたどなた?」と聞くので、マイケルがまさるの話をしながら、ホテルの裏側の駐車場に向かう。

 

「あぁ覚えています、そうかあの時と同じ組織なんだぁ」と思い出したように視線を上げる。

「私はまだ大学生で、お爺さんと一緒に走り回って居て、高速ボートで陽江市まで一緒でしたね、そうだマサル・カシワギさんだった」

 

「日本人にしては身長があり、温和で武道をやらないと思ったが、祖父と空手や太極拳の話で盛り上がって居ましたね」

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スマホを操作しながら駐車場へ(^^♪

 駐車場の最前列に駐車する、黒のベンツVクラスのドアがカッチと音がする。

後ろのドアがスッーと開く、シンディ―は身軽に左の運転席へ収まり

 

「じゃぁ後で、まさるさんと話をさせて」とエンジンをかける。