まさる先生のブログ

新たな武道の境地を目指します

M&SSの再起動ー36(静穏な暮らしに暗い影)

香織さんのマイカーお披露目

裕太くんの名前を決める儀式は滞りなく済んで、スーザンとマイケルは香織さんの運転で栗駒須川温泉を経由して秋田の方に行く予定。

 

香織さんが、お使いは道場のワンボックスや祖父の大型乗車なので
「手ごろなSUVが欲しいなぁ」と漏らすと祖父が
「そうか~古川に行くから好きなの選べよ」と、一緒に出掛けて買ってもらった。

 

東京の姉弟が連休なので、ドライブを誘った。山岳ドライブが初めてだが誘ってみた。 

「香織さんの車に乗れるのかぁ」とマイケルが嬉しそうな顔になる。

「私は本庁の機動車を擦って、運転禁止中だからなぁ」とスーザンも興味を示す。

 

彩音さんも心配なのか外に出てきた。

そこにカラフルなイグニスが出て、まさるたちも初めて見る小型の四駆だ。

 「あらぁ可愛い、香織ちゃんにぴったりだわ~」と彩音さんも乗りたそうだ。納車は1週間くらい前だったが、裕太くんの誕生などで車庫の端っこに入ったままだった。

 

香織さんは誰もいないとき、鳴子や鬼首近辺を走って慣らし試運転はやった~不安

裕太くんと彩音さんが退院し、道場も落ち着いたので出かける気になり、スーザンたちを誘った。

 

古川の実家のみんなも初めてなので、雅恵おばぁちゃんや正一さん・花代さんも少し心配そうな顔だ。兄の豊さんには試乗して貰ったが、家族に話をして居ないようだ。

 

香織さんがマイケルに

「マイケルさん運転席に乗ってみてぇ」と頼んでいる。

「えっつ僕がですか?」と言いながら、運転席にお尻から入る。

座席のスライドバーを動かし調節して足を延ばす。

 

「僕でも十分運転できそうですよ」とハンドルに手をのせ、前方を見ている。

「あぁ 良かった若し怪しくなったら助けて下さいね」と助っ人を頼んでいる。

「香織 駄目よ~お客さんを当てにしては失礼でしょ」と花代お母さんが注意!

 

「大丈夫です、私も機動車を運転して居ますから、手伝います」とスーザンが笑う。

本庁の警視と警部が付き添い、大人たちの心配そうな顔に送られて、香織さんの長距離ドライブがスタートした。

 

古川のみんなも、マイクロバスで古川に戻り、なぜか豊さんが自分のランクルに乗り

「僕は香織の後を追って、栗駒に行きます」と花山方面に向かう、やはり心配な様子。

 

「やっぱり兄妹は良いよな、心配して居るんだ」とまさるが言うと、彩音さんが

「スーザンも付いているし、無茶はしないでしょうが、豊ちゃんが付いてい行けば安心ね、私も少し歩いてみます」と柔道場の脇から白樺林の散策道に歩き出す。

 

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下草が生繁始めた散歩道ーこの画像は観光用から拝借しました(__)

久しぶりのお散歩(^^♪

やっと散歩が出来る喜びを楽しんでいるところだ。散歩道には柏木建設の製材工作所で発生する切り屑を、ウッドチップにして引き詰めているので、履物は汚れずクッション性が有るので気持ち良く歩ける(^^♪

 

ウッドチップは古川の女性陣が、暇なとき粉砕機にか掛けて大中小に細かく砕き袋詰めにして希望者に配っている。園芸関係や公園の遊歩道に敷く場合は事前に注文が入る場合もある。香織さんも中高時代から手伝いお小遣いにプラス(^^♪

 

 この道散布道は、祖父と旦那のまさるが休日を利用して雑木林を間引き、藪を刈り払い暇を見ては笹竹の根を降り起こして、公園風に整地し時間があると手入れして居る。

地元の造園関係の友人に頼んで白樺を移植し、見通し良くなり風通しも良く稽古後の散歩は気持ちがいい。

 

敷地の端から清水が染み出てるので掘ったら飲めるような清水が湧いてきた、予定になかった小川を造る。砂利と石を敷き詰めて小川を造り、散歩道に合わして曲がりくねった流れも自慢の散歩道だ。

疲れる距離ではないが、祖父が腕を振るって小川と遊歩道の間木製のベンチを設け、大人が昼寝できるほどの幅と長さがある。

 

雑木林は、仙台の叔父(祖父の兄)の奥さんの実家から譲ってもらい、弓道場を増設する際(荒れているので、藪を綺麗にしてください)と任されているので、弓道場から柔道場の脇まで整備され近所の人も自由に歩いてもらう。夜間は防犯上道路側の入り口を閉めるが、評判が良い。

 

裕太くんも、発育が良く声を掛けると興味を示すようになった。

時々移動式のベビーベットで道場の見所近くに来て弦音を聞きながら、頭を動かすようになった。週一回は、須永先生が合気道のお稽古に来て、裕太くんを診て
「裕太くんは凄いテンポで育っているねぇ~」と褒めてくれる。いつも賑やかなお家なので、泣いている暇もなく笑顔でご機嫌だ!

 

今は彩音さんがお相手できないので、須永先生にはまさるが合気道をお稽古をつける。

元々まさるが武道場を始めたきっかけは、柔道と空手と合気道を組合して心技体の究極を見極めたいと考えて居た。

 

そこへ15年振りに遭遇した榊原修二氏が中国伝来の”八極拳”(カンフー)を極めて帰国、急展開で「めおと道場」の地続きに道場を建築進行中だ。

 

まさるは合気道の優雅の技に上乗せし八極拳の激しい技を習得中で、新たな武術に練り上がるかる努力が試されることになった。

 

祖父はこの道場より、隣の建築中の道場が気になり一日中現場監督の様に付き合っている、榊原(カン)さんも建築のノウハウは乏しいので、元棟梁の祖父を頼りにして相談をしている様だ。 

 

榊原さんの道場は、めおと道場より奥まって場所に建築中だが、それには理由が有った。八極拳は取り組む瞬間に声を大きく発するので、榊原さんが自宅を道路側に建て、塾生は家の横を通り木立の中を歩くように設計されている。

 

 怪しい奴が建築現場を撮っている!

 

自宅の方は棟上げも済み、祖父の友人の園芸士を招いて門から道場へのアプローチを、樹木や塀を造って目立たないように、三人で実際歩きながら検討して居た。

道路をタクシーが徐行しながら、客が窓の顔を寄せてカメラの様なもので写真を撮っている様だ、榊原さんは作業衣に麦わら帽子をかぶって、知り合いも気付かないが榊原さんが車が止まり掛ける速度に気付き、後ろ向きになった。

 

マカオの仕事は四六時中そんな環境で仕事をしていたので、一瞬で見極めた。タクシーからのぞかせた顔に見覚えが有る男だ。
アイツは深圳かマカオでヤクザより非道な人間の屑だ、三浦半島沖で始末した二人組のまとめ役で、国際手配になって居るはずだが何で嗅ぎつけて来たのか
「柏木さんチョット外しますが良いですか?」と祖父に声を掛けて、建築中の自宅の現場に移動した。

 

榊原さんは猛スピードで、裏から林に抜けて道路の傍まで近づき、藪にもぐる。乗客は未だカメラを工事現場を撮っている、榊原さんは飛び出して捕まえる欲望を抑えながら、腹ばいで声が聞こえる距離まで接近!やっぱりアイツだ!