ブラウン一家の紅葉狩り-17(栗駒を裾から眺め花山に)
ロビー歓談
ランチが終わって散会し、まさるたちお客はロビーでコーヒーをご馳走になった。マスターの佐々木さんが、かおるさんを呼んで
「皆さんを途中まで送り、湯浜峠で栗駒全景をバックに写真を撮ってあげなさい」と最後まで気を遣う。
かおるさんは、またチェロッキーでドライブできるので喜んで、支度にかかる。
啓子さんが昨日チェックインした時、顔を合した奥さんが見えないので
「奥さまはお出かけですか?」とささきマスターに聞いて見た、
「岩出山の実家が旅館をやっていて、親父たちと兄夫婦が主に切り回しているのですが、忙しい時だけ女房に声が掛かるんですよ。夕方明るい内に送ってきましたよ」とマスターはいつもの事ですと言う。
「お父さん、岩出山に回って様子を見てきます」とかおるさんがバックを持って出て来た、お母さんか何か頼まれた様だ。
「あぁ~気が利くね」と眼を細める。
「そうでも無いですが、健太のことも気になるので、塾をサボっているかも知れないし」と弟さんの事が気になるらしい」
「弟さんの事を心配するおねぇさんは、典型的な日本の家族図だねぇ」とブラウンさんが日本の親父感覚で呟く。
啓子さんがすかさず
「スーザンだって、マイケルやチェリーを可愛がって、ウザったいと言われて居ましたがねぇ」と啓子さんが離れて暮らす子供たちを思い出して居る。
「チェリーさんは本国ですが、LINEとかSkypeとか便利なもの出来て居ますから寂しくないでしょう」とまさるが会話に参加
「ブラウンさんはお子さんが3人ですか?」と佐々木マスターが聞くと。
「でもね一人も傍に居なくて、まさるさんたちの所に来たらお爺さん・おばぁさん・叔父さん夫妻・従弟さんと、大家族構成でそれに道場の塾生も自由に行動するので、驚きましたよ」
「スーザンは私と同期入庁でした。
追いかけるようにマイケルくんが、東京に出てチェリーさんは同じころアメリカに留学したから、急に寂しくなりましたね」彩音さん。
「でもね今回の企画で、東京の2人と川渡にお世話になって歓待され、除隊後初めて日本をエンジョイ出来ましたよ」
「そうですね沖縄に住んで居て、ここが本当に日本かしらと言う日々です。
空には軍の飛行機が多く、出ればハワイより外国人が多いので、今回は自分的に日本人に成れた感じがしました」と啓子さんがシミジミ云う。
「まぁ溢(こぼす)しても仕方ないですが、もみじを眺めながら戻ることにしますか」とまさるたちに顔を向けるブラウンさんだ。
「それではかおるさん、ご案内をお願いします」とまさるが腰を上げる。
「佐々木さん、こんなに歓待して頂き有難うございます、冬の間は岩出山でお会い出来そうですから、お邪魔するかもしれません、その時は宜しくお願いします」頭を下げる
「はいっ番頭ですから、是非声を掛けて下さい」とマスターが立って握手する。
ブラウンさんは
「なんか今回は良い人たちと出会い、予算に合わないご接待をお受けし申し訳ありません、次は東京にいる子供たちと、来たいと思いますその時は宜しく」と笑いながら握手する。
ホテルのスタッフは、素早く荷物を持ち会釈し駐車場について行く。
赤のチェロッキーは、嬉しそうにエンジン音が響く。
彩音さんが
「チェロッキーに乗せてもらって良いですか」とかおるさんに聞く。
「じゃ私も良いですか」と啓子さんも乗りたいらしい。
かおるさんがまさるを見て、会釈する。
「はいどうぞ、女性者と男性者に分かれましょうかね」とまさるがお道化る。
沢筋の紅葉(頂上を望む)
黄色の紅葉?
赤色を中心に
ハイ松さんの応援も
赤と黄色のバランス
もみじトンネルでさようなら
一部画像拝借:yamahack.com/2781
かおるさんは、#398の秋田と宮城の県境で車から降りて、少しだけ散歩しますと、一般客が気付かない穴場を2~300メートル進んで、色々なパターンの紅葉を見せて呉れた、さすが栗駒山のガイドさん!