まさる先生のブログ

新たな武道の境地を目指します

武道場のきずなー20(シンディーの移住作戦ー1)

二人で親族会議

前週マカオの来客で、ドタバタと忙しい日を送ったが斉藤くんが”容疑者逮捕„の知らせを持ち、被害者のKくんの自宅と、山本建築を訪問して、謝罪した知らせがあった。

二階堂警部とマイケルの二人が、早朝に古川駅から東京に送り返されたことを二人は不審に思い、マイケルがシンディーに事情を聴こうとトークした様だ。

斉藤くんは山形県警の監察官(先月昇格したらしい)川渡の「めおと道場」のオーナーで週二日の限定公務員で、本庁傘下の武道場の師範を務めている柏木まさる警視の同期だ。

シンディーの学友の山本幸子さんが、事件に遭遇し心身的なダメージから抜け出せず閉じこもり状態だった。

シンディーはその窮状を知らずに、再会を楽しみに川渡の到着して寛いだ時思い出し、道場の綾音さんに手伝ってもらい電話でアクセスして知ったのだ。

二階堂とマイケル警部はまさるの配下の特別捜査官でもある。二人とも独身でシンディーに関心があり、特例でシンディー来日で同行警備を志願したのだ。

 

シンディーが、世間話の積りで天童の温泉や庄内地方を観光していることを”トーク”してバレたらしい。幸子さんの事を話した訳でもないが、マイケルが何か裏があると感じLINEで何度もトークするので、まさるに天童へ送って貰ったことをトークした様だ。

 

シンディーもマイケルを意識して居るようで、邪険にせず対応しているが、未だ日本に移住する話はせず、まさるや榊原さんの意見を聞いてから決めると言っていたからマイケルには明かしていない様だ。

 

シンディー母娘は、幸子さんが落ち着いて家事に手を出す様になったので、山本家に3泊し幸子さんと母親の伸子さんを誘い温泉に1泊して岡山に向かったようだ。

 

リィー母娘はグリーン車に落ち着くと、将来の事を確認する。

シンディーは、金融ビジネスに長けているわけでは無いが、その道の友人がおり祖父が亡くなった時、母では無く孫のシンディーが相続し、纏まった資産を受け継いだ。

以後当初の人材派遣の業務に拘らず、委託される仕事は遊びで持っていたクルーザーで海上輸送の仕事を視野に免許を取得した。

祖父を真似て香港マカオ間だけでなくコースは特定せずゲスト任せで航行した。

2019年に香港マカオ橋が開通し、海上輸送のオーダーが激減したが、香港・マカオの富裕層や本国から島嶼巡りで、無人島で釣りやBBQに付き合うこともある。

 

規定の束縛に拘らず、法に触れないギリギリの線で行動し、タブーに触れた場合速攻で交友関係にリタッチする。

今回の旅行に声を掛けてくれた入出管理事務所のリウー所長や、海警局のヤン局長の知己などが功を奏し裏社会からも信頼を得ている様だ。

複数のエージェントを法人化して、母の和子さんも役員に、シンディーの代理を務めているシンガポールから来たキャシー・ニールをサブにして、手堅く利益を上げて来た。

今回も帰国したら、早速仁義をきり出国移住の話を如何に繰り出すか、心痛の種だ。

若い割には、身銭を切ることの拘らず素早く穏便に事を治める術は、祖父の秘書代わりで金庫番だったので出入金の全てにタッチして育った。

 

日本に移住する資金は、大都会の郊外に決めても良いくらい余裕があるが、シンディーが新たに何をやるか場所と人脈を考慮し、まさるや榊原さんやユウリンの近くが頼りになると想悩む部分だ。

母の和子さんも、岡山で相談しみてシンディーとの生活を考慮して、古川か川渡近辺が気に入っている様だ。

北の湖沼に飛来する雁の群れ

和子さんが川渡の「めおと道場」で寛ぎながら、TVの大崎市の観光CMで「飛来する雁の群れ」を見て「ニッポンですねぇ」と漏らす。

彩音さんが<ここは市内の沼で車で4~50分ですね>と話す。

祖父の信二郎さんが<農業用水の沼だったようですが、水深が浅く小魚が多く越冬の野鳥が多く集まるようになったそうです>と説明の、場面を思い出す。

山形新幹線から山陽新幹線

天童から東京は近く2時間前後で到着、30分ほどの乗り換え時間に、山形でも土産を買ったが東京でも求め、山陽新幹線グリーン車に落ち着き岡山に向け出発する。

シンディーが徐に、私ね2~3年下準備で仙台か東京近くでマンションに住みスクールで、ビジネスとか語学を学ぼうと思うの、と切り出す。

和子さんは、それは良いことだけど結婚なども考えているんでしょ?と聞いてくる。

それは十分考えているけど、一人じゃ出来ないし、誰か目の前に現れて呉れなくちゃとはぐらかす。

内心は、マイケルが理想だが、相手にされなきゃどうにもならない話だし、日本の警察官はいろいろ問題が有る様なので、”まさる„さんにでも相談してみるかと、考える。

ただもう少し、自由になる時間が欲しいような気分でもある、マカオの事業を続けたい欲望みたいなモノがあり、裏社会のワルに一目置かれる立場も捨てがたいし(^^♪

シンディーの武術

シンディーは、中学生時代から呉師範から八極拳を習った。中国の古武術は15~6種もあり”外家拳内家拳„で分類されるが、少林拳のように筋骨、体力を鍛え、体を外面から強くして剛力を用いる武術を”外家拳„と呼び、太極拳のように呼吸や内面を鍛えて柔軟な力を用いる武術を“内家拳と呼ぶことが多い。

呉先生の指導もそうだったが、少林寺も八極も練度が進むと実際には筋骨を鍛えるが、練度が進むと内面を鍛え、逆に、太極拳にも剛の部分が多く含まれるので、シンディーも高校時代から八極だけでなく、太極拳のスローな動きも徹底して習い、場面によって自然な形で使い分けて来た。

呉師範は、八極拳創始者”呉栄„の末裔?かもと言われるが、まったく拘らず温厚で小柄女性武術家だが、武術を極めるには流派や規範に拘らず”心技体„いずれもバランスよく鍛えることが大事と教えてくれた。

呉先生は、年に3~4回日本に招かれ指導や講演を行って、全国に知己が居る様だ。

大阪を過ぎもうすぐ岡山に着く。(母の実家は新倉敷だが~)
じいちゃんばぁちゃんにどんな風に切り出すか、驚くだろうなぁ~(^^♪