まさる先生のブログ

新たな武道の境地を目指します

M&SSの再起動ー28(不正入国の目的は?)

西に向かう富士山ナンバー

富士山ナンバー」のワンボックスは今日も西の方に向けて山陽道を入っている様だ。

 

最近の監視システムは、道路でも街中でも駅構内でも、瞬時で取得でき地方への支持もFaxより早く手配できる。

 

榊原修二さんは、最近までカン・ソンシだったが、国内に住所を登録し将来の拠点を、めおと道場の隣に建設中で、日本名に戻し忙しい日々を送っている。

 

子供たちも、シンガポールの留学も区切りを付け、妹の恵姫(めぐみーハーウィン)が中学を終了するので、仙台のアメリカンスクールに転校手続き中だ。

 

長男の修仁(おさむーシュウジン)くんは、付属校から南洋理工大学の1年に在籍しているが、仙台の大学に転入出来るか新たに受験するか調査中で、進学塾で日本の大学の仕組みを学んでいる。

 日本の転校先

二人とも語学が十分なので、他の科目も問題ないがシステムが異なるので、ユウリンさんが付き添い調査・調整を中だ。

 

日本の文部科学省が、教育環境を国際化に向けて、ダブル・ディグリー・プログラムの制度を設定し、積極的に海外への交流・留学を進めている情報を入手した。

 

修仁・恵姫兄妹は、シンガポールでナンバー2と言われる名門校に在籍なので、話が付けば問題が早く決着しそうだ。

 

榊原さんは、マンションを購入しようと考えているので、まさるたちと仙台の叔父さんを交えて捜したが学校が決まらないので、一時的に賃借マンションを借りている。

 

境原さんは、めおと道場に居候して建築現場とめおと道場を手伝い、時には師範代行を務め、すっかり川渡の住人に成りきっている。

 

リィー・シンディー再登場

 榊原さんがめと道場の居間で、食後のひと時スマホにLINEでマカオのシンディーからトークが入った。

 

内容を見て驚いた。

マカオの治安警察局のヤン・ワンヅ局長の情報で、

マカオの住人が、中東の某国の外交パスポートで成田に入国したらしい【それはマカオでも嫌われている暴力的組織の幹部で、殺人を専業の様にしている殺し屋らしい】

 

2か月前の密航者のウイルス持ち込み事件に関連するようなので、ヤン局長がカン(榊原)さんに充分注意する様にと言う、伝言だった。

 

カンさんが日本の役人と同行し、東京に行ったことを承知して居るようだと、シンディーも香港のチョウ・ケンズ氏を通じて、情報を確認したらしい。

 

榊原さんは、その場で「有難う、まさる(柏木)さんと相談してこの情報を神田さんと杉原さんに連絡する」と返信する。

 

直ぐスマホの画面をだしたまままさるに渡す。

まさるたちは、東関道の青ナンバーの事案を知らなかったので、チョット遅いが鈴木審議官にLINEで問い合わせる。

 

折り返し、公用のスマホに着信が入り、外務省と本庁でマルヨウを泳がせていたが、それがプロの殺し屋かは分からないが、この情報は初耳らしい。

 

そこで、榊原さんが我が家の隣に移住する準備中のことや、イワンとアラファトの処置が中東の国に漏れたのかと問い合わせる。

 

チョット 話が見えないので、明朝一番で上京して欲しい、まさるが榊原さんの顔を見て「明日一番ですか?」と声を出す。「榊原さんがターゲットかも知れないので、ご一緒してください」と言う。

 

まさるが、榊原さんの顔を見ながら「了解しました」と返事して切る。

 

榊原さんが殺し屋のターゲットとは考えられないが、逆恨みと言うことも有るので注意する必要が出てきた。

 

カンさんは徒手の相手なら無敵と言っても良いが、飛び道具では限界がある。

国内で拳銃など銃器の携行は不可能だが、プロなら移動中の富士山ナンバーのワゴン車も不審だが移動中らしい。

 

富士山ナンバーのワゴン車の所有をチェックすると、これも不可解な所有者で東京のベンチャー企業が、山中湖の別荘の住所で登録取得して居た。

 

そのベンチャー企業は別荘に住んだ形跡はないが、車両を販売したディラーが住所変更など事務手続きを代行したが、ベンチャー企業も車両の販売会社も消滅している。

 

車両だけが現存し動き回っていることが判明、確保して問い詰めることも出来るが、西日本の海沿いをクルーザーとカンさん写真をもって嗅ぎ廻って居ることが分かった。

 

M&SSから、斎藤警部補と若い巡査長が現地で後方に張り付いて、マークしている。

一番列車でご出勤

翌日はやぶさ-#102で、9時前に東京着、9時10分には本庁のロビーでコーヒーで寛いでいると、鈴木審議官が出勤時の格好で二人の脇に立っていた。

 

「まさるさんは、昨夜上京したの?」と顔を覗き込む。

「家でモーニングサービスを頂いてきました、審議官は遅刻ではないですか?」と冗談を言いながら、カンさんと立ち上がり挨拶をする。

 

「あーらカンさんは榊原さんに戻った様ですが、本気だったよう~ねぇ」と握手する。

 

「いろいろお世話になっています、国内ではお手伝いすることは少ないでしょうが、今後も宜しくお願いします」と会釈をする。

 

「隣の会議室に設定して居ますから、桜井さんに開けてもらいましょ」と自室に入って指示したようで鍵束をもった桜井警部補が、飛び出すように出てきて会議室を開ける。

 

外務省の杉原分析官や、神田警視・名護・二階堂・マイケルなど馴染みの顔がぞろぞろ入ってきた。まるで同窓会の体で談笑している。

 

「な~んだざわついていると思ったら、懐かしい顔ぶれだな」と言いながら佐々木次長も到着、杉原さんが司会の形で会議開始。

 

 通常ならあり得ない本庁の幹部同席の会議に、民間人も含め若いお役人を含め緊張感が緩い会議が始まった。

 

杉原さんが、香港総領事の情報と東関道のSEの事案を披露、続いてカンさんがマカオからシンディーの情報として、アジア系の殺しのプロが入国していることを報告。

 

同時遠隔参加で、斎藤警部補が現地の状況を説明

「二人のアジア人は、東関道から行方不明になったマルヨウです。運転手も最初はアラブ系の衣装だったようですが、今はスポーツウエアに着替え、これもアジア系の顔です。聞き込みは、前情報通りカンさんの顔写真とカンさんのクルーザーの写真をもって、寄港していないか聞いている様です」と緊張気味に報告する。

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マルヨウの車両が左側のスタンドで給油中、斎藤警部補の車は慌てて前方の大型トラックの左に曲がって隠れるように停止(^^♪

次長も審議官の顔を見ながら「何かミスって呉れれば確保できるが、今は外交パスポートを携行しているのかな?」と神田警視の顔を見ている。

 

「はいっ まだ我々は接触していないので確認出来ていませんが、成田から通常の外交官ゲートから入国なので入管でも見ていないと思います」と神田警視が話す。

 

「所轄なら「転び!」のテクニックで接触事故でも起して、車検証や免許などチェックできるだろうが、審議官このまま泳がすか~?」と鈴木審議官に振る。

 

「次長と博多で、柏木警視のパフォーマンスにお付き合いしましたが、あの頃より管区の警察本部が結構うるさくなりましたから、斎藤警部補たちが手を出したら面倒ですね」と顔を曇らす。

 

その時、車両追跡中の斎藤警部補からオンラインで配信が入る。

「現在山口県宇部市のホテル駐車場です、当該車両で後部ドアを開けて修理をのような動きで車両ナンバーを交換しているようです。フロント側に移動しながら同乗者に何か指示している様です、あぁ~大きなグレーのシートを持ち出し、エンジン部分に被せカモフラージュしています、50センチX1メートルのボードにキャスター4個付けた作業台車も持って来て、いかにも修理中の様にふるまっています。ナンバーは「堺けー2924」になりました」

 

「了解、監視続行をお願いします」と二階堂警部が応答。「了解しました」と一旦切れる。

「そうか九州には行かないのだな、大阪か~このナンバーをチェックして見て、車検を取って居たら、それ自体犯罪になるが鈴木さんこの後は任せるから、どこで確保し絞めるしか無いようだね、頼みます、杉原さん!アラファトとイワンだったかな、あれは解いたの?」

 

「はい地球の裏側の国へ、パスポートとビザを持たせ成田から飛ばしました」

 

「中々経費も掛かるが,厄介なお荷物だなぁ、次に会議が控えているので失礼する、鈴木さん杉原さんたちと相談し、法に触れたら県警で確保して貰い受けて来れば良いよ」と次長はドアに向かう。