マイケル警部に昇格
ファミリーの濃密な歓談
マイケルも最近は警察業務の専門的な分野を積極的に研修、逮捕術などはこの大学で一通り学んだが、書類・帳票の作成もベテラン警部と引けを取らない。
武道だけでなく、若い警官の指導も的確で分かり易く指導指導している。キャリアの新卒にも人気が有り、容貌も締まって成長を感じさせる。
次長が、両親や関係者を食事会に招待した時、沖縄から来た母が
「スーザンとマイケルは似合いのカップルに見えたよ」と喜んでくれた。
啓子さんは以前
「腕白な弟と一緒で大変ね」と、マイケルを子供扱いしていたのが、今回東京の会食で見方が変わったようだ。
「私もそう思ったよ、身体も絞った様だが顔と言うか眼が鋭くなったなぁ」と、珍しく父も感想を言う。
「僕は、何にも変わって居ませんが前より汗を流すので、顔も体も脂肪が少なくなったのかも知れませんね」と、家族4人が東京のホテルで寛いで居る時、話題になった。
「やはり東京の生活は、それなりに厳しいのでしょうかね」と、女親の見方だが父は
「それにしても柏木ご夫妻は理想的なカップルだね、国のトップクラスの職場を簡単に退き、二人の息がぴったりの事業が好調のようだし～」
「そうです、私も彩音さんとは同期入庁ですが、友人として姉妹の様に付き合ってくれるので、大事な絆です。昨年の夏休みにマイケルとお邪魔しましたが、周りの人たちも凄くフレンドリーで羨ましかったです」
ブラウンさん川渡へ 招待
「まさるさんが、時間が有るときは是非足を延ばして逗留してくださいと、誘ってくれたので、次に来るときは啓子さんも一緒に露天風呂楽しめるようにプランしようよ」と、父も柏木夫妻のファンになった様だ。
「あのお風呂は、周りが緑の林で凄く気持ちよく、おしゃべりして長湯しても誰も気にしないし、いい所でしたよ」と、スーザンが思い出してウットリしている。
「そこは道場のお弟子さんも入れるのかな？」と、父のブラウンが興味津々だ。
「僕も何度か入ったが、女子タイムと男子タイムを決めていますが、女子が入るときは男子側のドアがロックされてまさる師匠も入れないんです」と、マイケルの体験談。
「でもその他にシャワーか何にか有るんでしょう？」と、母も気にする。
「道場から行けるロッカーとシャワーが別に有りますから、露天風呂はファミリー用でも有るのですが、常にフリーですから近所のおじさんも入れるんです」と、マイケル。
「近くに国立大学の農業実習場があって、学生も練習するし道場のイベントではバイトとして手伝い、温泉を楽しんだりお食事を頂いたり、ファミリーランドですね」と、スーザンも学生たちと交流を体験している。
スーザンも羨望の柏木夫妻
「あの人たちの人柄なんだろうな、柔道や空手など、ハードな武道を遣って居るようには見えず、雰囲気が柔らかで温厚なお二人だと思ったがなぁ～」と、父が話す。
「あの道場の要は、お爺様でしょうかね、温厚な人柄は同じですが器用で如才なく若い人の面倒見は凄いですよ、彩音さんが弓道5段で【柔道場の脇で弓を引いて良いですか?】と漏らしたのを聞いて【どの位の規模？】と聞き、たちまち近隣の道場を視察、柔道場より早く仕上がったそうです」
「私も興味が有って、聞いて見ると【柔道場は一部改築で壊したが、弓道場は更地なので材料は会社の材木置き場で加工し、運んで組み立てるだけだから時間は短いですよ】と、一か月ちょとで出来上上がっちゃたんです」と、スーザンが説明。
「そんなお友達が居て良かったね。沖縄の人たちもフレンドりだが、二人は第二の故郷が身近に出来て、私たちも凄く安心しました」と、啓子さんもホロっとしたようだ。
