まさる先生のブログ

新たな武道の境地を目指します

M&SSの再起動ー38(追跡開始)

旧知の二人は作戦会議!

「それじゃぁ顔を出さずに事情を話て、情報を貰えますかね、特に私は面が割れていますから、動きが有ったら携帯に入れて貰えば好都合ですね、それとも旅館業規定違反で無理かな?」と榊原さんも思案する。

 

一旦帰って、道場の名簿から確認して、電話することにする。

 

 

柏木家と榊原家の夕食が終わり、みんなが居間で寛いで居る間に学習室に移動した二人は、鳴子のホテルに電話していた。まさるは携帯に電話し時間が有るか聞くと社長が

「師匠こんな時間にお電話を呉れるなんて、珍しいじゃないですか?」いつもの調子だ

「今 周りにどなたかいますかね?と言うのはこっちの都合でお願いが有るんですよ」と念を押す。「誰も居ません自分の部屋で、手紙を書いているので大丈夫ですよ、手紙と言ってもお客さんに礼状を書き、ついでにお誘いが本音ですがね」

 

夕方 チェックインした客のことを聞いてみた。やはり手こずったようだが

「今は夕食を摂って自室だと思いますが(夜街に出ても大丈夫です?)と聞くので、(フロントにキーを渡して出て下さい、独り歩きは進めませんよ)と言って置きましたが、片言の日本語なので理解しているのか~何か問題ですかね」と聞く。

 

 「実は、問題を抱えている人間らしいのでマークして居ます、夜出て行くときこの電話に連絡いただけないですかね」と言うと

「待ってください、フロントに確認してみます・・・・」と保留になった。別の電話で確認しているようだ

「もしもし柏木さん まだ出て行って居ませんね、フロントも要注意でマークをしています、私もフロントに入って様子を見ます」と言う。

「詳細は、お会いして話しますが、これから車で近くに待機します」と切る。

 

二人は、家族に仕事関係だと伝え、道場の車で出かける。派手なデコレーションの車は目立つが、時間にゆとりが無いし祖父の車じゃ申し訳ないので、今晩中に決着を!

 

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        夜の人出が少ない温泉街は寂しさを感じながら追跡を開始

車を発車して5分くらいで着信!

車は国道から鳴子温泉街に入りかけると、まさるのスマホが着信

「今出て行きました、私が後を付けていますが温泉街に上ってゆきますね、何かを探すように周りを見ながら進んでいます」

「ハイ有難うございます、今お宅の前を通過し アッツ社長の姿を確認しました、あぁその先をキョロキョロしながら歩いていますね」

 

「そうですね、師匠の車が徐行しながら来ますね、その車じゃ目立ちますね~もうしばらく付けますからその辺で脇に入って居て下さい、どうもタクシーを待っている様ですね、この辺は流しは無いから、拾えないでしょうね~アッツ駅の曲がり角で帰り車を留めましたね、乗り込みました~そのまま走り出しました~そっちに行きますよ」

 

「分かりました、土産店の駐車場に入りましたが、ハイ確認しました後は任してください、私たちの関係車両も待機して居ますから、有難うございます明日伺います」と電話を切り、タクシーの後に付ける。

 東京の現役にレスキュー

やはり国道を古川方面に走ったが左折して川渡方面に曲がった、榊原さんに運転を任せスマホホを出し短縮を押して
「今晩は、柏木まさるです、夜分申し訳ありません」と話す。相手の応答を聞いている「ちょっと変わった捕り物があるのでご報告します、出来ればお手を貸して頂けないかと電話しました」・・・


「この間どこかの外交官が3名行方不明になりましたが、その続きが我が家の周辺で起きています、確保・拘束は出来ますが後始末が面倒なので、ご相談したいのです!」

「また変なモノ拾ったんじゃないの?」
「そうです、審議官もお知り合いの榊原さんが、お家と道場を建築中の話は御存じでしょうが、今日の昼過ぎに、前の道路でタクシーに乗ったまま建築中の家を撮っている奴が居て、榊原さんが後を付けて行き鳴子のホテルに投宿したところまで確認しました。私が東京から帰るのを待って相談を受け、ホテルを確認すると ご主人が道場の塾生で内緒の話で、ターゲットが動いたら連絡を受けることにして居ました。

少し前にターゲットが(街を見て来る)と出かけたらしく、今、二人で追跡中です。ターゲットは前回の事案で外交官に化けた二人組のボスで、配下が戻って来ないことを不審に思い直接動いて今日は一人で探って居たようです」

「それで 今、どの辺なの徒歩じゃないでしょう」

「私たちも車ですが、鳴子駅近くで帰り車のタクシーを拾って、国道から我が家の方へ曲がって県道を走行中です、結構用心深いようで小さなホテルに旅行者のふりをしてチェックインし暗くなって行動開始です」

 

上司が了解!

「分かりました、知らない仲でもないのでお手伝いさして頂きます、これから手配して機動車を出動させますが、明日の朝までには着くでしょうが二階堂君と斉藤君は前回も関わっているので派遣します、出発前にまさるくんに電話させますが、お互い連絡を取り漏れないように気を付けてください、その辺は十分心得があるのでこの先はお任せします。明朝 次官に報告して置きます、彩音ちゃんにも宜しく伝えて置いて下さいね、裕太くんだったけそのうちに遊びに行きたいですね、以上了解しました」と切れる。

 

「まさるさん、やっぱり本庁の方がスマートに処理できそうですね、関係車両って言うから何台か配置しているのと勘違いしました」と苦笑している。

「榊原さんも正直ですね、嘘も方便って知っているでしょう、私たち二人で充分でしょう、この道は交通が皆無ですから都合が良いでしょう」と惚けるまさるだ。

 

タクシーはめおと道場の手前200メートルくらいで止ったが、4~5分動かない。後ろに付いた道場のワンボックスは、不審がられないように脇道に入りまさるが降りた。様子を見ると、ドアが開いたまま運転手に小言を言って居る様だ。

料金は払ったようだがドアに手を掛けていて、内容が分からない苦情のように聞こえるがタクシーが急発進した。

 

ターゲットは怒鳴りながら追いかけたが、タクシーはめおと道場の方にスピードを上げて走り去る。ターゲットは呼吸を整えるように真っすぐ立たち歩き出す。